IT業界やメディア業界で働いていると、ニュースや告知、特集記事の発表、等々、
外部に向かって情報を発信する機会がよくあります。
例えばWEBサービスで、何か新しい機能を追加した際、
その更新情報を、ニュースとして発信すべきか、特集記事として発信すべきか、
悩むこともあります。
そんなときは、その情報が、フロー情報として発信すべき情報か?
それともストック情報として発信すべき情報か?を意識すると、
結論が出しやすかったりします。
フロー情報とストック情報の違い
そもそもフロー情報のストック情報の違いとは、何か?
ざっくり言うと、これら2つの情報は、
フロー情報 …… 「寿命が短い、日々流れていく情報」
ストック情報 …… 「いつでも探しやすい、まとまった情報」
というような区別があります。
その名の通り、フロー(流れる)情報とストック(貯まる)情報という違いですね。
両者について、明確な定義が決まっているわけではありませんが、(※注1)
一般的には、下記の表のように比較されます。
フロー情報 | ストック情報 | |
---|---|---|
内容 | 寿命が短い、日々流れていく情報 | 蓄積された、まとまった情報 |
ボリューム (文章量) |
× (少ない) | ◯ (多い) |
検索しやすさ | × (検索しづらい) | ◯ (検索しやすい) |
更新頻度 | ◯ (高い) | × (低い) |
情報の拡散性 | ◯ (拡散しやすい) | × (拡散しづらい) |
重視される点 | 情報の鮮度 | 情報の質・正確さ |
具体例 | ニュースサイトやLINE、Twitter、各種SNS、等々 | 公式サイト、マニュアルが書かれた手順書のPDF、Wikipedia、データベース、等々 |
新しいWEBサイトを作るときは、2つの違いを意識する
新しいWEBサイトやWEBサービスをつくるときは
この2つの情報の性質の違いを、必ず意識する必要があります。
特にWEBサイトの場合は、Google検索でサイトを上位に上げることを考えると、
継続的なサイト流入を生んでくれる「ストック情報」は、「フロー情報」よりも情報としての価値が断然高いです。
フロー情報ばっかを取り扱うようなサイトだと、情報が流れていくばかりで、サイト内部に情報が貯まらず、
「キャッチーで面白いサイトなんだけど、
いつまで経ってもサイト検索で全然上位に上がってこない……」
みたいな悲惨なことになりかねないです。
時事ネタのみを扱うニュースサイトなど
Twitterみたいにコミュニケーションがメインのサイトなら、
フロー情報だけでも問題にならないかもしれませんが、
一般的なWEBサイトを制作する場合は、
サイト全体がフロー情報ばかりにならないよう心がけるのが大事です。
例えばWEBサイトに新しい機能を実装する際は、
一次情報は、SNSを利用して告知を行い、(フロー情報)
後ほど改めて詳細な内容を、特集記事としてアップする等、(ストック情報)
順次「フロー情報 → ストック情報」の変換を進め、
最終的には、できるだけ多くの「ストック情報」を内包したサイトを目指すのが、
SEO的にもベストかと思います。